UNLIMITS「U」
- アーティスト: UNLIMITS
- 出版社/メーカー: ピザ・オブ・デス・レコーズ
- 発売日: 2016/07/06
- メディア: CD
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日本人ならではの昭和歌謡メロディを全開に打ち出した疾走ポップパンク。アルバム毎に微妙な変化はありつつも、その彼女らにとっての大きな幹は現在に至るまでずっと揺るぎありません。前作から PIZZA OF DEATH 傘下のレーベルに所属したのが影響してるのか、演奏のパンクっ気には更なる磨きがかかっていましたが、今作でも同様に一点の迷い無く、性急な荒々しさとコテコテの哀愁が十分にマッチした必殺チューンを連発しています。「ロンリーブルー」や「ナイトクルーズ」などは J-POP の最も正しい形のひとつだろうし、「ボーダーライン」「プリズム & ブルース」の忙しない爆走っぷりには思わず拳に力が入る。そして中盤「あなたへの月」は Cocco のカヴァー。情念の深さはさすがに本家に及ばないものの、真っ直ぐに澄んだ歌声は原曲とはまた別種のイノセンスを宿すことに成功しています。ともかく全編通して、今時珍しいくらいにギミック無しの直球勝負。流行り廃りに安易に左右されることなく、常に足元を見つめながら自らの一番の武器を鍛錬し続ける、そのストイックな姿勢は間違いなくパンクそのもの。
Rating: 7.6/10
UNISON SQUARE GARDEN「Dr. Izzy」
- アーティスト: UNISON SQUARE GARDEN
- 出版社/メーカー: トイズファクトリー
- 発売日: 2016/07/06
- メディア: CD
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最近の声優ソング界隈を漁っていれば嫌でもブチ当たる田淵智也の名前。最近では Q-MHz を結成するなどでますます声優シーンへの影響力を増しているわけですが、肝心のバンド本隊に関してはこれが初聴きなのでした。それで感想はと言うと、素直に凄いと思う部分と苦手な部分がかなりダイナミックにかち合ってて、なかなか自分の中で咀嚼するのが難しいなと。まず楽曲のクオリティはすでに横綱相撲状態。カオティックコアかというくらい手数を詰め込む各プレイヤーのスキルは舌を巻く勢い、それでいて快活な疾走感により胃もたれを起こすことなく聴き通せるというバランス感覚。濃さとキャッチーさを両立しようとするポップスに対する意識の高さが全曲において貫かれていて、この力の入り様にはさすがに圧倒される。じゃあ苦手な部分は何か、端的に言えば歌詞とヴォーカルなんですよね。まあ王子様系ハイトーン声に関しては聴いてるうちに慣れるかと思いますが、この歌詞のこまっしゃくれ感はどうだ。とにかくクリシェを排そうとボキャブラリーをフル活用してヒネた修辞に凝る、この言語センスはゲス極の向こうを張る形で背中が痒くなる。うむー。
Rating: 6.2/10
UNISON SQUARE GARDEN「アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")」ショートVer.