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world’s end girlfriend 「ending story」 「farewell kingdom」 「dream's end come true」 「The Lie Lay Land」

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先日の最新作が非常に良かったので、それにつられて昔の作品も聴き直したりしてる今日この頃。てことで weg 祭りです。思い入れ丸出しで。




2000年発表のデビュー作。


不規則ノイズエディット×美しく切ないメロディという weg の基礎はこの時点ですでに出来上がってます。ピアノが水面を打つ雨みたいに鳴り響く1曲目 「Listening you」 で一気に彼の世界に引き込まれてしまう。また 「Magical Romantic Freestyle」 「Heartbreak wonderland」 では子供の歌声や陽気なメロディを取り入れてフリーキーな遊び心を強く打ち出してたり。それと特にクレジットがないのでアレですけど、おそらくピアノとギター以外は打ち込みなので、そのぶん彼のルーツであろう Aphex Twin の影響が色濃く出てると思います。あと 「Cruel girl's beauty」 のかなりポップスに寄ったメロディもなんだか異色で印象に残る。ただ部分部分では素敵なフレーズが満載なんですけど、全体的に少しメリハリに欠けるというか、長い曲で水増しな感じがするなーというところも。磨く前の原石といった感じですかね。


Rating: 7.0/10



farewell kingdom

farewell kingdom

noble に移籍して、1年ぶりの2作目。


前作よりも切なさや深遠さにさらに磨きをかけ、よりストイックに練りこまれた世界が広がってます。一つ一つの音が研ぎ澄まされて緊張感が増し、それと共に吸引力も増してる。ヴァイオリンやチェロ、サックスといった生楽器を取り入れたのが大きいですね。打ち込みだけでは出せない音の深みが良く出てると思います。ここでの目玉は女性ヴォーカリスト Piana をゲストに迎えた 「call past rain」 。か細く儚い歌声と絶妙に絡み合うハーモニーを主軸に置いた weg 流の歌モノで、吹雪のような荒々しさを見せる 「daydream loveletter」 へと繋がる構成も含めて、完璧に構築された世界を堪能させてくれます。その他もチェロが重々しく響き渡る 「fragile fireworks」 等、繊細な美しさに重点を置いたポストロック/エレクトロニカチューンのオンパレード。前作から着実に進化を遂げた、 weg の中で最も透明感のある作品かと。


Rating: 9.0/10



dream’s end come true

dream’s end come true

3作目。ユーモアの効いたタイトルが良いですね。


前作とは打って変わって、 weg の毒々しさが一番前面に出てるアルバム。 「singing under the rainbow」 では純度の高いメロディを弄ぶかのように、神経質に乱打&歪みの入ったドリルンベースエディットが鮮やかに狂い咲いてたり、「caroling hellwalker」 では継ぎ接ぎノイズを大胆に敷き詰めて、死体の山の上でマーチしてるみたいな陽気さが痛快だったりと、美醜の対比がハッキリ出た内容になってます。そして最大の山場は七尾旅人がゲスト参加した 「all imparfect love song」 。彼独特の不思議な魅力を持った声による語り&歌が入り混じり、静と動を行き来して上手く展開していきながら、まるで緊張感を絶やさずに25分間ガッツリ引き込んでくれる weg 史上最長の大作。内省的でほんのりサイコな長編妄想ストーリーであります。4曲だけど50分、濃さは十分。ある意味一番キャッチーと言えるかも。


Rating: 8.8/10



The Lie Lay Land

The Lie Lay Land

2年2ヶ月ぶりの4作目。俺が初めて聴いた weg です。


今回はストリングスやホーン等の生楽器の比重が大きく増して、そこにエレクトロニカをまぶして味付けしていくといったバランス感覚。クラシック要素が強まったせいか荘厳さがより一層増し、それに伴って雰囲気的にダーク寄りの作風になってますね。曲調はたおやかで優しいのに PV はひたすらグロ注意な 【ここ】 「We are the massacre」 、 「アルハンブラの思い出」 のメロディをイントロに拝借した破戒ワルツ 「Scorpius Circus」 、吸い込まれそうなディープさが最大値に達する 「Give me shadow, put on my crown.」 等、一歩間違えると全てが崩れ落ちるような不穏さを孕んだ暗黒メルヘンの世界が壮大に展開。今回は長尺曲と短尺曲を織り交ぜてたり、曲調も比較的ヴァラエティに富んでて、 「アルバム全体で一つの物語」 といった構成を意識した作風だと思います。起承転結がハッキリしてるというか。なのでより流れがスムーズでトータリティもバッチリ。さらに完成度を増した大傑作です。酒井駒子によるイラストも素晴らしい。


Rating: 9.6/10


なんか誉めてばっかのエントリになった気がしますが、気持ち悪かったらすんません。まーそれだけドンハマリだって事です。というか彼のアルバムって 「dream's end come true」 以外は全部70分超えてるんですね。さすがにちょっと疲れた。


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