暴力温泉芸者 「nation of rhythm slaves」

NATION OF RHYTHM SLAVES

NATION OF RHYTHM SLAVES

中原昌也によるソロプロジェクトの、現時点での最新作でしょうか。初めて聴きました。


他所のサイト読むとこれでもポップになったらしいんですけど、本当か?確かに牧歌カントリー 「GOING UP THE COUNTRY」 やシュールでブラックな昭和歌謡 「サメに喰われた娘」 「黒の舟歌」 とメロディ主体の曲もあるにはありますが、それ以外はテクノ、ノイズ、サンプリング、音響といった手法を咀嚼して飲み下したあとの排泄物みたいな凶悪チューンのオンパレード。ポップさとは対極であろうアブストラクトな暗黒ノイズがひたすら垂れ流しにされてるわけです。そういった楽曲と前述のポップ曲が同居する意味不明なレンジの広さや、帯の 「エレガント、そしてスポーティ」 なんつータタキも含めて、もう全てが悪意の塊みたいな。でもミックスとか技術面はやたら高度だったりして、非常階段みたいに素で狂ってそうと言うよりも確信犯的なイメージがあって、そこはまた好みの分かれるところでしょうね。でもたまに思い出して聴きたくなるようなノイズ系特有の中毒性を持ってるとは思います。このどうしようもなさが案外心地良かったりもする。毎日聴くのはイヤですけど (笑) 。


Rating: 8.0/10