ANEKDOTEN 「A Time Of Day」

A Time Of Day

A Time Of Day

スウェーデン出身の4人組による5作目。初めて聴きました。


プログレであります。骨のあるオルタナサウンドに流麗なフルートやメロトロンを絡ませて、熱を帯びたり静まったりといった波を繰り返しながら、一つの幻想的な世界を描いていくようなサウンド。メロディは掴み所を捉えるのが難しく決してキャッチーではないですけど、淡く鈍い朝焼けの光のような味わいがあるというか。それがパノラマ的な広がりを見せるソリッドな演奏に乗っかって、独特のミステリアスな感触を生んでいます。そのゆったりと開けていく音の中で、少しずつ滲み出る切なさにハッとすることもあれば、眠くなることもよくあるという (苦笑) 。力強くオープンな音ではありますけども、やはりプログレにそれなりの耐性がある人じゃないと心底ハマるのは難しいのかなといった印象。気持ち良く突き抜け切る瞬間というのはほとんど無いですからねえ…。でも 「A Sky About to Rain」 〜 「Every Step I Take」 の、深く飲み込まれそうな音の洪水は素敵だと思いました。この神聖なムードの中の暖かさ、切なさは Sigur Ros を彷彿とさせる。そんな感じでこれを機にプログレの世界へ…とはいかないですけど、興味深く聴かせていただきました。


Rating: 7.0/10
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