Plastic Tree 「ネガとポジ」

ネガとポジ(初回限定盤)(DVD付)

ちょうど1年ぶりの8作目。 「真っ赤な糸」 「藍より青く」 は入ってないんですね。

粒揃いでカラフルだった前作 「シャンデリア」 に比べると随分モノトーンになってるというか、昔の作風が戻ってきてるように感じました。ジャリジャリと無機質に向かったオルタナ/メタルなサウンドに加え、メロディも抑揚控えめな感じの曲が多く、そのため全体的にダークかつソリッドな感触になってるという。 「シロクロニクル」 「cell.」 辺りの曲と混ぜられても何ら違和感無いんじゃないかと。それは良く言えば個性が確立されてるってことですけど、正直あまりそういう風には捉えられませんでした。例えば 「眠れる森」 なんかは何処か手クセで作った的な感じもするし、次の 「不純物」 が何故ここに来て Nirvana まんまなのかも疑問。その一方で素直に良質なポップス 「スピカ」 、疾走感と切なさ、色彩が弾ける 「ザザ降り、ザザ鳴り。」 、感情が生々しくバーストする 「黒い傘」 等々、佳曲もそれなりに存在するんですけどね。でも新鮮な驚きはほとんど無いし、地味でパンチに欠けるという印象はどうも拭いきれなかったです。デビュー10周年記念ということならむしろ前作の方が相応しかったのでは。

Rating: 6.4/10
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