APOGEE 「Touch in Light」

Touch in Light

Touch in Light

シングル2枚を挟んで、1年2ヶ月ぶりとなる2作目。


柔らかく耳に馴染むハイトーンヴォイス、タフでカッチリしたグルーヴ感のリズム隊、わざと違和感を与えるフリーキーなキーボード、そういった各パートがファジーな質感と主張の強さを併せ持ち、融合とせめぎ合いを同時に行ってるようなアンサンブル。それが十分に練り込まれたスキのなさを感じさせるのに加えて、前作 「Fantastic」 よりもオープンで力強い方向に変わっていってるのかなという印象です。スリリングな緊張感とシニカルで冷めた視点が同居した 「ESCAPE」 、アッパーに突き上げるファンクチューン 「アヒル」 「Spacy Blues」 、優しい流れと広がりの牧歌ムードに包まれる長尺曲 「The Sniper」 、この前半部の流れは緩急のメリハリがバッチリ、また何処となくエキゾチック風味のメロディも頭にこびり付く感じで、強く引き込まれました。しかしそれ以降は勢いが失速してしまい、まったりした要素が続きすぎて寝そうになってしまうのが残念。それでも基本的にインテリ文系気質ながらフィジカルな演奏とポップに聴かせることも忘れてない辺りは好印象でした。このバンドならではの味は十分出てると思います。


Rating: 7.2/10
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