サンボマスター 「音楽の子供はみな歌う」

音楽の子供はみな歌う

音楽の子供はみな歌う

全曲完奏ライブなどを経て、1年9ヶ月ぶりとなる4作目。


圧倒的な大ボリュームで力入りまくりだった前作から打って変わって、比較的彼らのスタイルが自然な形で出た作品だと思います。荒々しさを前面に押し出した演奏とソウルフルな濃ゆさを持ったメロディ、本能的な衝動や力強いラブ&ピースを掲げる歌詞、どこを取ってもサンボ以外の何物でもない内容。そのサウンドは暑苦しい勢いに満ちてて相変わらず聴き応えあるし格好良いのですが、どうも諸手を挙げて絶賛するのは躊躇われるのですね。それはジャケットにも思いっきり表れてるような幸せの押し売り感、音楽は全人類を救うとでも言いたげな共同幻想ムードがあまりにも強調され過ぎて、逆に宗教めいた気持ち悪さ/胡散臭さを感じてしまうからなのですけども。裏ジャケとか特に、何か見てはいけないものを見てしまったような気になった。ライブだと音の迫力でアドレナリンが分泌されるのもあって説得力を感じるんですが、家で冷静に聴くとなるとちょっと…。やはり個人的には思想が膨張しすぎる前のファースト、セカンドの頃がバランス的にちょうど良いなあと思ったのでした。普通に聴けば好きなんですけどね。


Rating: 6.0/10
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