フジファブリック 「TEENAGER」

TEENAGER

TEENAGER

ドラマー脱退などを経て、2年2ヶ月ぶりとなる3作目。


ポジティブで力強い幕開けを演出する 「ペダル」 、意外なほど素直に J-POP らしいメロディがヒットする 「記念写真」 「若者のすべて」 、反対に彼らの遊び心 (毒っぽさ) が強く出たアッパー曲 「B.O.I.P.」 「Surfer King」 、何処となくエキゾチックで妖しい香りを放つダンスナンバー 「パッション・フルーツ」 、闇を滑り落ちるような不穏なスリリングさにゾクゾクさせられる 「東京炎上」 、スペーシーな広がりの中を高速で突き抜ける 「星降る夜になったら」 とカラフルで粒揃いの内容になってます。どれも下北文系ポップロックの中に何かしらシュールな捻りを効かせており、そこから知的で飄々としたイメージを抱かせるんですが、その一方で彼らは作品重ねるたびにセンスが若返ってきてる気がして、そこが面白いですね。ライブを重ねて演奏の骨太さが増したからか、インテリ的なアイディアを入れつつ弾ける所はしっかり弾けてて、ロックとして聴かせる強度を保ってる感じ。でも若干弱いと感じる曲も混じってたり、中盤から少し流れがチグハグになって損をしてる気がするのですけども、バンドとして表現の幅を広げてるのは確かだし、十分に前進を感じさせる内容になってると思います。


Rating: 7.6/10
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