MASS OF THE FERMENTING DREGS 「MASS OF THE FERMENTING DREGS」
- アーティスト: MASS OF THE FERMENTING DREGS
- 出版社/メーカー: AVOCADO Records
- 発売日: 2008/01/16
- メディア: CD
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言わばガールズバンドなわけですが、ヌルさ甘さは全く感じません。どのパートも生々しくザラついた音で空間を切り裂くように鳴らされ、その中で芯の通ったヴォーカルが清涼感とパワーを併せ持って響く。その初期衝動に満ちたオルタナティブで荒々しいサウンドは聴き応え十分です。特に 「I F A SURFER」 「ベアーズ」 はノイジーで破壊的な演奏がテンション高く繰り広げられており、その殺気立ったとも言える緊張感に少なからずシビれさせられました。また 「エンドロール」 では感情の波が9分に渡って押し引きを繰り返すポストロック風インストまで披露しており、バンドの懐の深さを存分にアピールしてます。あとエンジニアに斉藤匡崇や Dave Fridmann と NUMBER GIRL 的布陣が揃ってますが、例えば 「delusionalism」 のそこはかとなく漂うリアルな倦怠や失望、また牧歌的な 「ハイライト」 「skabetty」 でもノスタルジーに浸るだけじゃなく断片的で冷静な視点が感じられる、そんな歌詞を見ると音だけじゃなく世界観の点でもナンバガイズムを継承してるような気がします。女性視点の殺風景というか。これからも要チェックですね。