狂うクルー 「バトルディスコ」

バトル・ディスコ

バトル・ディスコ

東京アンダーグラウンドシーンで活動する4人組の初作品。


ジャキジャキとノイズ塗れの金属音を掻き鳴らすギター、それに同調するように不敵な妖しさを放つサックス、そしてリズム隊は高速で疾走しながらトランシーな熱を放射。どの曲もジャムセッション的な長尺曲でストイックに突き進み、自己主張の強い各パートが火花を散らしつつ一丸となって果てしなく突っ走る。その様はまさに狂騒の宴という言葉がピッタリで、触れると火傷しそうなキナ臭さが満載です。少し downy の 4th を彷彿とさせる所もあったりしてなかなか中毒性の高そうな音なんですが、ハイテンションで無我夢中に踊らせるというよりはそのアングラで刺々しいオーラの中に飲み込んで圧倒するという傾向の方が強いと思います。そう考えると勢い任せのノイズに頼りがちな気がして、狂気と言うか凄味の点では少し食い足りなさを感じました。しかし3曲目 「SPIRITUAL BREAKDOWN」 は短い尺で一点突破的に畳みかける異色曲で、バッキバキのスラップベースも飛び交いハードコアな攻撃性が段違いで凄く格好良い。個人的にはやはりこの方向性で攻めてほしいなーという感じでありました。その方が狂気もより際立つと思う。


Rating: 6.8/10
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