DODOS 「Visiter」

Visiter

サンフランシスコ出身の2人組による2作目。初めて聴きました。

これも所謂フリーク・フォークの部類に入るんでしょうか。基本はカラッと乾いた音色のアコギが主体となるフォーク/カントリーミュージックなんですが、その裏ではガシャガシャと打ち鳴らされるパーカッションが大きく主張してたり、何処か歪なバランスのミックスや長尺曲と短尺曲を交互に繰り出す構成など、表向きは風通しが良くシンプルだけど決して一筋縄ではいかないセンスが随所に生かされてます。曲によってはプログレッシブな展開を見せたりもしますが、このバンドの場合アブストラクトな実験性やギミックといった部分に囚われ過ぎず、あくまでメロディ/歌を主体に置いてすっきりポップに聴かせる所が好感触。躍動するリズムとメロディの暖かい切なさが上手く調和した 「Red and Purple」 「Winter」 、ロック色が強くパーカッションも激しさを増して迫る 「Joe's Waltz」 「Paint The Rust」 等々、牧歌的な中にも刺々しさを隠し持ったストレンジ・フォークソング集。色んなリスナー層に対応できそうな魅力を持った一枚だと思います。

Rating: 7.6/10
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