D’ERLANGER 「the price of being a rose is loneliness」

the price of being a rose is loneliness(初回限定盤)(DVD付)

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明後日には武道館公演が控えてる彼らの、約1年ぶりとなる新作。


前作 「LAZZARO」 以上に独自の道を邁進してます。月夜やら美酒やら狂気やら愛撫やらと、ダークかつ妖艶なイメージをとことんまで貫いた王道ヴィジュアルビートロックの連打連打。不穏なサーカス風コラージュ SE 「Eloa」 で幕開け、 「影舞」 のラテンや 「Perfum de l'avidite」 のタンゴ、たおやかなボサノヴァからいきなりディスコに展開する 「Blanc」 2部作、さらにはフルオーケストラ導入した 「Elod」 でダメ押しと、耽美的なイメージにそぐうものなら何でも取り入れる勢いで様々な要素がビートロックの中に溶かし込まれてる。もちろんそういった装飾は決して上辺だけのハッタリではなく、荒々しくシャウトしつつ男らしい色気は失わない kyo のヴォーカルを筆頭に各パートが 「自分らしい音」 というのを確立しており、その上で己の世界観を描くことに一点の曇りもブレもないという。このご時世によくここまでやるなあというか、デランジェだからこそ許されるのでしょうねきっと。確固たるポリシーを感じさせる濃さ満点の一発です。


Rating: 7.4/10
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