ミドリ 「あらためまして、はじめまして、ミドリです。」

あらためまして、はじめまして、ミドリです。

あらためまして、はじめまして、ミドリです。

フルアルバムとしては約1年ぶりの2作目。ジャケ画は山本直樹氏。


もう作品出るたびに同じこと言ってるんですが、やはり今回も性的衝動をバーストさせたピアノハードコア。演奏面で以前よりも全体的な一体感が増してるのと、同じ方向性を煮詰めて単純に楽曲のクオリティが上がってきてるのは感じます。アグレッシブなパートとピアノの物悲しい旋律のコントラストで引き込んでくる 「かなしい日々。」 、躍動感あるグルーヴが格好良いラテンジャズ風味の 「ちはるの恋」 「ひみつの2人」 、スリリングな焦燥感とポップなサビが演奏の切れ味を際立たせる 「ハウリング地獄」 等々。 「セカンド」 → 「清水」 →本作と徐々に満足度のパーセンテージは上がってきてはいるんですが、それでもまだ足りない。個人的に思うのはコンセプトがカッチリしてる割に歌詞の世界観の作り込みが甘いのと、あと何処か知的な計算っぽさを感じてしまう。例えば銀杏BOYZが (彼らもそれなりに計算してるだろうけど) 演奏下手でも勢いだけで突っ切る過剰さや痛々しさを貫いて力技で捩じ伏せてたのに対し、ミドリはまだ悪い意味での知性が残ってる気がする。もっとクソッタレな力強さを見せてほしいと思ったのでした。


Rating: 6.6/10
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