LITE 「Phantasia」

Phantasia

Phantasia

海外ツアーにも積極的に参加する4人組のフル2作目。初めて聴きました。


ポストロック/マスロックにカテゴライズされるバンドだと認識してるんですが、全てのパートが実に鋭く突き刺さるような音。それは単純な轟音/爆音といった類のものではなく (もちろん激しく音を拡散させる場面もありますが)、一切の無駄を削ぎ落としたソリッドで金属的、かつひどく生々しい響き。そこから繰り出すフレーズは一貫してシリアス、その中に何処となく和風なニュアンスも感じさせるという、ちょうど ZAZEN BOYSdowny をさらにコアに向かわせたような作風。流浪の侍が抜刀するかのごとく鳴らされる音と音、その隙間に生じる緊張感にビリビリ痺れさせられました。全曲インストですが前衛に走り過ぎずキャッチーなインパクトも備わってるのがさらに好印象。彼ら流のアグレッションが冴え渡る 「Ef」 、4つ打ちディスコグルーヴを取り入れた 「Infinite Mirror」 、不穏と感傷が絶妙に入り混じる 「Black and White」 なんかは文句なく格好良いです。でもまだ曲によって出来不出来の差が大きい気がする、というか聴かせるタイプの曲が若干弱いと思うので、そこでもう一皮剥けてくれれば。


Rating: 7.8/10
Links: 【公式】 【MySpace】 【Wikipedia