Plastic Tree 「ウツセミ」

ウツセミ(初回限定盤)(DVD付)

シングル2枚を挟んで、1年3ヶ月ぶりとなる9作目。

ぶっちゃけプラトゥリとしての新しい要素は何処にもないです。ここ最近の数作の延長線上で、前よりも若干アレンジがカラフルになったかなとか、若干ギターにエグい音が多くなったかなとか、その程度。メロディにしても歌詞にしてもデジャブ感がひどく、このアルバムならではといった聴き所がほとんど見出せない。今までの集大成と捉えるにしても、そこまで曲調に幅があるわけでもなくメロディの質が飛び抜けてるわけでもなく、凄い中途半端だし。 「フィクション」 以降の後半はまだ純粋な曲の良さで盛り返してきますけどね。それでも曲作りのパターンはほとんど様式化してしまってて、こっちが思った通りに展開する予定調和の連続にいい加減ウンザリしてくる。前作 「ネガとポジ」 でも思ったけど、もうこのバンドから新しいものは生まれてこないのかという寂しい気分になってしまいました。メンバーの音楽的インプットの量は多いはずなんですが。一年に一枚ペースじゃなく、もうちょっと時間かけて練り込んだ方が良いのかも。

Rating: 4.8/10
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