おとぎ話 「理由なき反抗」

理由なき反抗

理由なき反抗

明治学院大学のサークルで結成した4人組の2作目。初めて聴きました。


ブルージーだったりフォーキーだったりサイケだったりパンキッシュだったり、とにかく60〜70年代のロッククラシックに対する憧憬てんこ盛り。初期ビートルズが近いのかもしれませんが、俺的にはゆらゆら帝国の 「めまい」 から変態性を排除して真っ直ぐポップにしたような印象。ノスタルジックで暖かいメロディに、滲んだ音で空間を埋め尽くすように混ざり合うアンサンブル。この上なく明快なポップロックで普通に良いと思うのですが、歌の内容はと言うと 「もしも君が笑えば嫌な野菜も食べれるはず」 「君が涙を流したとき僕は正義の小悪魔になる」 。何処の国のファンタジーだこれ?ひょっとしたら同じ田舎臭い青春ロックとして銀杏BOYZと一緒くたにされるかもしれないけど、銀杏がドロドロした汗や涎や精液、さらには苦悩や葛藤、悪意までもをひっくるめて青春としてたのに対し、こっちはひたすらポジティブな光で純化され無菌状態と化した表向きのみの青春。正直リアリティとかまるで感じないですけど、ここまで俺という存在から乖離した世界だと逆にどうでもいいって割り切れるから別にいいか (えー) 。俺は 「SMILE」 が一番キャッチーで良いなと思いました。


Rating: 6.8/10
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