面影ラッキーホール 「Whydunit?」

Whydunit?

Whydunit?

前作から実に8年ぶりとなる大所帯バンドの新作。


8年ぶりだけどぶっちゃけ何も変わってません。もう曲タイトルだけで全てを物語ってしまってますけど、愛やセックスに翻弄される男女関係の 「分かっちゃいるけどどうしようもできない」 部分ばかりを切り取ったソウル/ファンク歌謡。 「身体だけだってこともう初めから分かってたよ」 だの 「いっちまったらもう元には戻れない」 だの、ここで歌われてることは都会の夜の闇に紛れてみれば多分日常茶飯事なのでしょう (大阪なら北新地とか天王寺辺りとか) 。理想や正論だけで生きていけりゃこんな苦労しない、色々なことをこじらせたまま上手くやり過ごすしかない。そんな現実をいやらしくも赤裸々に歌った俗っぽさ満点の業の歌。 「私が車椅子になっても」 や 「パチンコやってる間に〜」 なんか特にディテールがハッキリしてるぶんリアリティが増してて、良い意味でゲンナリできる。まーでも単純に歌謡曲として聴けば至ってオーソドックスな作りだし、ひたすら情感こもったソウルフルなヴォーカルが40分続くとさすがにくどく感じますが。しかしこの濃厚さは一度ハマったらなかなか抜け出せない中毒性も十分孕んでると思います。


Rating: 7.0/10
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