101A 「LETHE」

lethe

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東京を中心に活動する3人組の3作目。初めて聴きました。


骨太で突き刺さるような鋭さを持ったグランジーな演奏に、ポストロックの幽玄なスケール感やシューゲイザーの幻惑といった要素を織り交ぜた、幻想性と攻撃性を併せ持ったオルタナサウンド。そこに可憐なウィスパーや挑発的なビッチ風などのキャラクターを使い分ける女性ヴォーカルが加わり、その音世界をより奥深く耽美なものにしています。 「雪の世界」 「MIGRATION」 はポストロ、 「EUGENE」 「MIRANDA LETHAL WEAPON」 はグランジ、 「SHELLFISH」 はシューゲの要素が一番強いといった具合に、曲によってバランスの配分を変えながら流れを生み出し、10曲40分と意外にコンパクトに収めた作り。若干 Queenadreena を彷彿とさせる部分もあったりして面白く聴けるのですが、楽曲の多様さが逆に描写する世界観を曖昧にしてしまってるような気もする。ミステリアスな緊張感や音の迫力は十分にあるのに、ヤマ場が分散してるので引き込まれそうで引き込まれない状態が続くというか。その辺が少し残念なんですが、曲単体で見ればパワーの感じられる佳曲が揃ってると思います。 fra-foa とか好きだった人にも良いかも。


Rating: 7.2/10
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