相対性理論 「ハイファイ新書」
- アーティスト: 相対性理論
- 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
- 発売日: 2009/01/07
- メディア: CD
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前作の 「スマトラ警備隊」 「LOVEずっきゅん」 のようなノリの良いオルタナポップは今回はナシ。録音環境/演奏技術ともに向上したのか随分と垢抜けて理路整然とした音像になり、メロウでしっとりしたミディアム曲がほとんどを占めてます。歌詞は相変わらず不条理でシュールな不思議ちゃんモードまっしぐらなのですけど、オープナー 「テレ東」 は艶やかで軽快なシティポップ、 「ふしぎデカルト」 「学級崩壊」 は哀愁寄りのレゲエ、 「品川ナンバー」 はハウス、 「さわやか会社員」 はボサノヴァといった具合に、バンド本来の味を保ったまま多彩なジャンルへのアプローチを飄々とこなしてる。女性ヴォーカルも素朴で気だるそうなのに妙なエロさが漂ってるし、何気ない仕掛けが散りばめられててついつい引き込まれる。不思議ちゃんオーラはそのままにメジャー感の増してきたポップソングという所で、個人的に大正九年 「KYU-BOX.」 とか思い出したり。ちょっと予想の斜め上を行く進化だったのもあって面白く聴けました。周囲の盛り上がりを余所に、マイペースに好きなことやってる感じで良いですね。
