Animal Collective 「Merriweather Post Pavilion」
- アーティスト: Animal Collective
- 出版社/メーカー: Domino / Hostess
- 発売日: 2009/01/13
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
彼らを初めて聴いたのは 「Feels」 で、その時は確かに個性的で面白い音楽だとは思ったものの、そこまで深くハマらなかったんですね。しかし久々に聴いたこのアルバムはかなりガツンときた。フリークフォークの代表格として知られてると思うんですけど、ここではむしろテクノ/ニューウェーブの要素が強いです。濃密な霧で包み込むかのごとくサイケデリックな音響処理を全体に施し、多彩なシンセ音が大きな口で飲み込む魔物みたいに目まぐるしく飛び交うのですが、その奥から浮かび上がるメロディ部分は以前よりさらにポップに突き抜けた感がある。独特のクセを残しながら洗練度も増して、より窓口を押し広げてるというか。去年の Deerhunter といい、最近はこの手のインディバンドが演るポップスというのがツボにハマりやすいのかも。牧歌的で陽気な躍動感の 「My Girls」 「Brother Sport」 、ほんのりと感傷的な郷愁を滲ませる 「Daily Routine」 「Guys Eyes」 、飛び抜けてフリーキーさが際立った 「Lion in a Coma」 など、朗らかな歌声がドープな微睡みの底まで手招くような極彩色マジカルポップ地獄。もう外とか出たくない。