MASS OF THE FERMENTING DREGS 「ワールド イズ ユアーズ」

ワールドイズユアーズ

ワールドイズユアーズ

ちょうど1年ぶりとなる2作目ミニアルバム。中尾憲太郎プロデュース。


前作よりも切羽詰まった緊張感が幾分か抜け、そのぶん風通しが良くなって音に広がりが出たように感じます。あとドラムが男性に代わってタイトでキレのある音になってる一方で、ヴォーカルはある種女性らしいキュートさを以前より増して感じる。でもそれは微妙なニュアンスの変化で基本的に方向性は同じ。青い切なさと焦燥感、そして何処かしら冷めた視点の無常感もほんのり感じるガールズオルタナポップ。息を切らし躓きながら全力疾走するような 「このスピードの先へ」 「青い、濃い、橙色の日」 、トライバルで荒々しい躍動感の 「かくいうもの」 、荒くれガレージロックンロール 「She is inside, He is outside」 、こだまする歌声と哀愁がヘヴィに圧し掛かる 「なんなん」 、最も軽快なノリで聴きやすい 「ワールド イズ ユアーズ」 と粒揃いの内容。いずれの楽曲にもメロディや歌詞にマスドレらしい個性はしっかり貫かれており、ポップさとラウドさのバランスも絶妙でガツンと響いてくる。予想の範囲内と言えば確かにそうなのですけど、元来の味を薄めずにしっかり聴き応えのあるものを出してきたということで、今回もやはり良かったです。次あたりは正念場かな。


Rating: 8.2/10
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