cali≠gari 「ブルーフィルム」 「再教育」 「第6実験室」 「カリ≠ガリじゃないじゃない(T-T)」
- アーティスト: cali gari
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2009/05/20
- メディア: CD
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- アーティスト: cali≠gari
- 出版社/メーカー: ダイキ
- 発売日: 2000/07/07
- メディア: CD
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「エロアルバム」 というコンセプトの下に制作された本作。なので歌詞の方はどれもこれもピンク一色なんですが、一口に 「エロ」 と言っても色んなものがありますわな。単純に下世話でドギついモノもあればムーディに匂わすタイプのモノ、シュールな飛び道具モノ、青春を彩る必須のファクターとして爽やかに甘酸っぱく描かれてるモノもありと、かなり見方が多角的で新鮮なエロの解釈もあって面白い。そして楽曲自体は以前よりも全体的に音が分厚く補強され、奇形メルヘンなアングラ色は薄らいでますね。ギターリフが印象的なハードロック 「エロトピア」、何処となく可愛らしいエレクトロ・スカポップ 「ミルクセヰキ」 、軽快に跳ねる GS 歌謡風味の 「ポラロイド遊戯」 、聴けば分かるネタ一発 「音セックス」 、流麗に靡くようなワルツ 「真空回廊」 、スラップベースが冴えるフュージョン 「原色エレガント」 、そして 「グッド・バイ」 以上の秀逸な泣きメロが弾ける名曲 「ブルーフィルム」 と、相変わらずの雑食主義。内部事情がゴタゴタしてたとは思えない程の充実っぷりで、どの曲にも強いパワーを感じる。正直思い入れが強すぎて客観的に聴けないですが、未だに色褪せない名盤です。
Rating: 9.8/10
- アーティスト: cali≠gari
- 出版社/メーカー: 密室ノイローゼ
- 発売日: 2001/01/01
- メディア: CD
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- アーティスト: cali≠gari
- 出版社/メーカー: 密室ノイローゼ
- 発売日: 2001/01/01
- メディア: CD
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まずジャケットが凄まじい。学校の出席簿を模した教材ライク仕様で (綴じ紐まで付いてる) 、表紙の材質や歌詞カードの書体など細部まで拘りまくった、間違いなく桜井青氏のデザイナーとしての最高傑作。たまにこういう凝ったのがあるからデータじゃなく CD 買ってしまうのよね…。そんで内容は以前よりも録音環境が向上したのとアンサンブルの厚みも増して、物理的にクオリティが上がってます。 「せんちめんたる」 「サイレン」 のようなアグレッシブ系の曲は攻撃性が上がって格段に格好良くなり、 「禁色」 「誘蛾燈」 といったメロディアス系は音が整理整頓されたぶん気持ち悪さも増大。秀仁氏は前任の秀児氏と明らかにヴォーカリストとしてのタイプが違うために好みは別れそうですが、変態性といった点では劣るものの、真っ当に聴かせる部分では秀仁氏の方が上ですね。特に 「冷たい雨」 「冬の日」 はその艶やかな歌声によってさらに流麗に響き、説得力を増して聴かせてくれる。昭和歌謡風メロディを軸に置きつつ様々なジャンルをつまみ食いし、歌詞ではタブーばかりに触れてきた彼らの悪行の軌跡が概観できます。ライブ定番曲も多いので初心者の人にもよろしいかと。
Rating: 8.8/10
- アーティスト: cali gari
- 出版社/メーカー: 密室ノイローゼ
- 発売日: 2001/07/13
- メディア: CD
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このアルバムから秀仁氏が本格的に作曲に参加し始め、その結果全体の作風も随分と変わりました。今までが昭和歌謡的な湿っぽいレトロだとしたら、今作は80年代 NW 的な洗練された形のレトロ。 「ギャラクシー」 「フラフラスキップ」 などメロディもリズムもサーフで軽快なノリの曲が多く、可愛らしいピコピコなアナログシンセも大きく導入されて、かなり垢抜けたサウンドになってます。オープナー 「-187-」 にしても歌ってることは 「37564。」 と変わらないのに、決して素でやってるわけじゃなく何処か遊び心のような軽さを感じる。また 「毒」 の要素もその性質が変わった。今までは病的で内に籠もるアングラな毒だったのが、今回は音楽シーンや特定の人物など、自分の周辺に対する攻撃的な毒で、ベクトルが外に向いてる。特に既存の様式をなぞっただけの形骸化したヴィジュアル系をコケにしまくった 「近代的コスメ唱歌」 「ひらきなおリズム」 はかなり鮮烈でした。当時のシーンの空気を敏感に察知し、メタ視点を単なるギャグではなく批評的/確信犯的に打ち出した、捻れた面白さのある作品だと思います。
Rating: 8.4/10
- アーティスト: オムニバス,千葉市,スカイドン,MKG,(有)高井戸工場
- 出版社/メーカー: ダイキ
- 発売日: 2001/12/20
- メディア: CD
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秀仁氏はスリーピースバンド 「千葉市」 。曲名からしてモロにマイブラなギターノイズ曲もあり、疾走感あるギターポップもあり、シャレだか本気だか解らない不敵な笑みを浮かべるロックサウンド。青氏はシンセの岩瀬聡志氏と組んだ 「スカイドン」 。彼のポップサイドが全開に放出された、90年代前半の槇原敬之なんかを彷彿とさせる J-POP らしい J-POP 。なんともストレートなポップさが逆に新鮮に響く。研次郎氏は実力派ミュージシャンを率いたバンド 「MKG」 。 「G線上のアリア」 のベースソロに始まり、放たれるのはこの上なく豪快でドラマチックな HR/HM 。ルーツ丸出しで完全に洋楽にしか聴こえない。誠氏は3人組ユニット 「(有)高井戸工場」 。曲ごとに少しずつ顔を変えるエレクトロニカなんですが、まるで誠氏の人柄が表れたようなチープでシュールな雰囲気。聴いてるだけで脱力する奇妙な味があります。総じて見ると 「何で一緒にバンドやってるの?」 つーくらい見事なまでに四者四様な音楽性で笑える。ファン向けの内容ではありますが、彼らの多様性が一番ハッキリと確認できる作品ですね。
Rating: 7.2/10