KETTEL 「MYAM JAMES PART2」

MYAM JAMES 2

MYAM JAMES 2

オランダ出身、 Reimer Eising によるユニットの新作。


前作 「PART1」 はアシッドな質感のシンセ/ビートを多用した、いかにもエレクトロニカらしいエレクトロニカといった印象でしたが、今作ではそのアシッド要素はあくまで曲を構成するパーツの一部に留まり、それ以外にピアノやアコギなどのアコースティック楽器、鳥の囀りなどの環境音なんかも多く交え、音色の鮮やかさと空間的な奥行きが一気に増してます。透明感に満ちた生音と遊び心のあるテクノ音の自在なコラージュといった作風で、短くて1分、長くて6分の多彩な楽曲が移り変わる場面のように並べられた、さながら架空映画のサウンドトラックといった趣。楽曲によって生と打ち込みの比率を微調整しており、特に 「SHINJUKU INN」 「SENTIMENT」 辺りはそのバランスが絶妙に拮抗してて引き込まれる。それ以外だと個人的には 「BOEKEBAAS」 「KITANA」 のような打ち込み要素の強い方が個性が出てると思うし、グルーヴの心地良さが感じられて好きですね。前作と合わせて聴いてもどういうコンセプトをもってシリーズ化してるのかイマイチ見えてこないんですが、とりあえず今作に限って言えばその素直に洗練されたサウンドが心地良いのは確かです。


Rating: 7.4/10
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