ART-SCHOOL 「14SOULS」

14SOULS

14SOULS

ドラマーが交代し、新体制となっての2年半ぶり5作目。


核にあるのは相変わらずのアートです。セックスやクスリや存在理由といったジュブナイルの闇的ファクターを交えながら、刹那的な男女関係を不器用かつ等身大の歌で切り取った鬱系下北ギターロック。しかし前作 「Flora」 でも見られたグランジ/オルタナティブの重々しさからの脱却が今回さらに進行して、透明感ある音色の比率が増し、随分と風通しの良い内容になってます。また 「STAY BEAUTIFUL」 のディスコビートや 「wish you were here」 のファンクネスといったリズム面での新鮮さもあったり、新しい方向性を導入しようという面も随所に見られる。なのですけども、それがバンド自体の新たな魅力として機能しているかというと、まだ消化が弱くて一番の売りにはできないと思います。軸をずらさず地に足の着いた変化を遂げてるという良い見方もできないこともないですが、ラウド感の減退がセルアウト的な悪い意味での落ち着きに繋がってる気がするし、そもそも楽曲自体は手クセのみで作ったような部分もあるしで、あまり良い印象は受けないですね。もっと劇的にファンクに転じるとか、思い切った殻の破り方をしないと勢いを取り戻せないんじゃないかと思いました。


Rating: 5.0/10
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