THE MIRRAZ 「NECESSARY EVIL」

NECESSARY EVIL

NECESSARY EVIL

2006年結成の3人組による2作目。初めて聴きました。


各地で言われてる通り、演ってることは Arctic Monkeys の 1st そのまんまなポストパンク風ロックンロール。言葉数を多く詰め込んで矢継ぎ早に吐き捨てるヴォーカル、荒々しくジャキジャキに研がれたギターサウンド、ディスコやファンクをつまみ食いしながら軽快に突っ走るリズム隊、どれをとってもほとんどアクモンのトレース状態。ジャンル単位じゃなくバンド単位、下手したら作品単位での影響モロ出しという分かりやすさが逆に新鮮!さらに1曲目のサビではタイトル通り Beastie Boys のアレを拝借、なおかつ 「僕はただの泥棒です」 と逆ギレアティテュードで対抗し 「ただ信じたいミュージック鳴らすだけ」 といった純粋な表現欲求でエクスキューズ武装。この音楽業界周辺へのメタ視点によるある種のレベル精神が痛烈に批評的であり、なおかつ単純にロックミュージックとしての躍動感も兼備していて非常に痛快!その他のリリックもドラゴンボールやらジョジョやらを引用しつつ斜に構えた独自の言語センスでシニカルな毒を刺す、2000年代の若者ならではの等身大な初期衝動が詰まった傑作にして問題作!唾棄∞。もう、あまりに中身なさすぎてねえ…。


Rating: 1.8/10
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