GORILLAZ 「PLASTIC BEACH」

Plastic Beach

Plastic Beach

ロンドン出身のヴァーチャルバンドによる、約5年ぶり3作目。


前半部はルーズなグルーヴで心地良く身体を揺らすトラック、またゲスト陣のセレクトも含めてますますヒップホップ度が増量。従来のローファイなエレクトロサウンドの味をそのままに、幾分か派手にショウアップされて全体的なトータリティも上手く纏められたアレンジという、米国ヒットチャートの王道にゴリラズのフィルターを通したような印象。後半部ではほんのり優しい翳りを帯びたメロディが流れる歌モノが多めで、振り幅もさらに広くなる。個人的には後者の方が好みでしたね。総じてゴリラズの作品中最もカラフルでポップなアルバムと言えるかもしれませんが、あくまで肩の力の抜けた作風、大きなインパクトはないけれど聴いてるうちにジワジワ沁みてくるスルメ盤なのは変わらず。個人的にはすっかりセレブアーティストと化した Damon Albarn が自分の好きなように金かけた道楽、みたいなイメージがあるんですが、それは良い意味でも悪い意味でも。前作 「Demon Days」 は何気に聴く回数が多かった気がするのですが、その前作での 「Feel Good Inc.」 にあたるキャッチー曲が今作では見当たらず、彩りはカラフルなんだけど弛緩しすぎてダレてくる場面の方が多かったです。


Rating: 5.0/10
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