THE BAWDIES 「THERE'S NO TURNING BACK」

THERE’S NO TURNING BACK

THERE’S NO TURNING BACK

ジャスト1年ぶりとなるメジャー2作目。


ロックをロックとして鳴らす2。ビートルズストーンズを筆頭とする60年代以前のルーツ・ロックンロールサウンド、ソウルフルにがなり立てる激ハスキーヴォイス。そんなボウディーズ節は今作でも痛快なくらい健在です。20代の日本人が鳴らしてる音だとは俄かに信じがたい、けれどもそれがオッサン臭い懐古主義だったり、単なる猿真似に終わっていないのはあくまでも現代らしいフレッシュな音の鳴り、またバタバタと躍動感あるリズムの組み立て方が大きいのかなと。レトロ/スタンダードを現代に持ち越すという意味では毛皮のマリーズと同系統と言えるかもしれませんが、こちらには冷静な批評性というものは感じず、単純に刺激として発散させるエネルギッシュな勢い、オーバーグラウンドな楽しさを最優先。主義主張を通しながら小難しさが一切ない音というのは聴いてて非常に気持ちの良いものですね。アルバム冒頭に据えられたアッパーチューン3連発の鮮烈さはもちろん、 「SAD SONG」 「GOOD MORNING」 のフォーク/カントリー的な牧歌的切なさも良い味。順当な進歩を見せる快作です。近いうちにライブを見てみたい。


Rating: 8.0/10
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