andymori 「ファンファーレと熱狂」

ファンファーレと熱狂

ファンファーレと熱狂

東京出身の3人組によるフルレンス2作目。初めて聴きました。


グッドメロディ。スタイルとしてはシンプルなスリーピースによる、ごく自然、オーソドックスな下北系ポップロック。言葉数を詰め込んで軽快なスピードでまくしたてる場面では Arctic Monkeys あたりからの影響も感じられますが、某ミイラみたいな安っぽいネタではなく、アンサンブルの中に十分に咀嚼されて彼ら自身の骨格と化しています。1〜2分台の曲が多くパンキッシュな側面も強いのが意外でしたが、どの曲でも非常にメロディを大切にしてるのが分かる。素朴な柔らかさとしっかり頭に残るキャッチーさを備えた歌メロ、斜に構えた視線ながら素直な思いの表れた歌詞。アレンジも特別奇を衒ったギミックはなく (「ずっとグルーピー」 の似非クワイアくらいか) 実に真っ当なものだけど、それだけで全編飽きさせずに引っ張っていくのは単純にセンスが良いの一言ですね。俺はリードトラック 「CITY LIGHTS」 が特に好き。バタバタ性急なドラムと開放感のあるポップさがフレッシュに鳴らされ、忙しない日常の視界を晴れやかに広げていくかのよう。10年代の若者がかき鳴らす等身大のアティテュード、ゆえのスタンダード。


Rating: 8.2/10
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