boogieman 「boogieman」

boogieman(初回盤)

boogieman(初回盤)

元 baroque 、蜉蝣のメンバーを中心に結成された5人組の、初フルレンス作品。


昨年のミニ作でも感じましたが、各メンバーのキャリアが素直に音にも表れてる。初期 baroque 風のサーフでオサレなポップセンス、メトロノームのB級ニューウェーブキッチュさ、蜉蝣のザクザク刻むダークテイストの攻撃性。それが今作では曲単位の中で有機的に結びつき、振り幅も一層広がりが出ていて、バンドとして真っ当なグレードアップを遂げています。ヴォーカルのキリト好きは相変わらず抜けていませんが (苦笑) 、単純にポップスとして上手く構成されてる曲も多く、その上でアレンジの多角的な仕掛けで引っ張ってくるのはさすがですね。特に先行シングル 「キジョウノ空論」 はヴィジュポップとしてオープンな広がりを感じさせ、彼らにとっての新境地をアピールする佳曲。ただやはり、 1+1+1+1+1=5 という感じで 「この人たちが集まればこうなるかな」 という予測の範囲内の作風が物足りなくもない、という感覚もある。曲自体は派手なんだけど立ち位置が地味な感じがするんだよなー。もっと力強く、できれば意外性を獲得して化けてほしいなと思いました。これからにも期待はできるはず。


Rating: 6.8/10
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