SEBASTIAN X 「僕らのファンタジー」

僕らのファンタジー

僕らのファンタジー

2008年結成の男女4人組による2作目ミニアルバム。初めて聴きました。


イエーイ!みんな元気かーい!ここでの音はギターレスで上モノはキーボードがメイン!曲によってはホーンセクション参加!チンドン屋みたく陽気に跳ねるリズムと痛快なまでにポップなメロディ、そして超ポジティブなパワーに満ち溢れた歌詞と天真爛漫なヴォーカル!ほんのりソウル・フラワー・ユニオンの影響を感じさせつつ、子供でも分かるコミカルな陽性パワーがカラフルに弾けまくり!そうさ悲しいことは何もない!みんなで笑えば大丈夫!人生ってなんて素晴らしい!…ううごめん、これは完全に好みの問題だけど、俺は受け入れられませんでした。ピースの輪で世界中を繋ごうとでも言わんばかりの、全ての影を光で塗り潰すかのようなこの祝祭性は、何だか実態のない理想のようで、伝えたいメッセージは頭では分かるけど暑苦しすぎて押しつけがましく感じてしまう。苦難や悲愴を乗り越えたポジティブさではあるんだろうけど、それよりも能天気な無責任さを感じてしまうのですね。本当に八方塞がりな状況の人に 「はっはー落ち込むなって何とかなるさ!」 とか気安く言ってしまう空気の読めなさみたいな。インパクトの点では申し分ないけど、悪い意味でファンタジーだなこりゃ。


Rating: 5.0/10
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