Aural Vampire 「ZOLTANK」
- アーティスト: オーラルヴァンパイア
- 出版社/メーカー: エイベックス・トラックス
- 発売日: 2010/05/05
- メディア: CD
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来たね。正しい邦楽が。拡散するシンセとバキバキのアタック感で攻め立てるビートが Justice などに肉薄するロッキンエレクトロサウンド、そして下世話ギリギリの歌謡曲メロディを突き放す冷たさと艶めかしいエロティシズムで歌い上げるヴォーカル。ヴィジュアル面もサキュバス歌姫＆ロボットマフィアの武装モードで構え、ストロボライトの交錯が硬い革張りの夜をギラギラ染め上げる SM インダストリアル歌謡。総じてすぐに連想するのは ALI PROJECT なんですが、アリプロよりもメロディが素直 （≠あっさり） 、かつトラックがダンスプロパー寄りで物理的アグレッションが強い、というのが差異か。特に頭5曲くらいの息もつかせぬアッパー曲の畳み掛けが強烈。 「湘南族 -cannibal coast-」 は曲名のモチーフも秀逸ですね。16曲70分近くの圧倒的なボリュームは胃もたれ起こしそうにもなりますが、過去曲のリテイクも多いとのことでこれまでの総集編的な意味合いもあるのかしら。ヴィジュアル系とアニソンポップの最大公約数と成り得る、現代の日本でしか生まれないであろう劇薬ポップ。疲れたアタマにも効きます。
