world’s end girlfriend 「SEVEN IDIOTS」

SEVEN IDIOTS

SEVEN IDIOTS

オリジナル作としては3年半ぶりとなる6作目。


世界の終わりとロックンロール。今回は 「普通の歌モノを制作→そこからヴォーカル排除→トラックを破壊/再構築」 という変則的な作曲手法をとったとのことで、軽快にかき鳴らされるエレキギターストロークを筆頭にロック要素を大胆にフィーチャー。従来の weg にギター/ベースが加わるという単純なものではなく、曲の構成自体にもギターロックが導入されていて、今までとは大きく印象が違う。しかしそこに管弦楽器と無軌道ノイズエディットを組み込んで、強引に weg の世界へと引き込んでしまう荒業を全編において展開しており、過去の集大成的だった前作から大きく踏み出した新境地を開拓しています。コミカルなパーティロック風の 「TEEN AGE ZIGGY」 、シリアスな疾走感溢れる 「ULYSSES GAZER」 、ミクスチャー的グルーヴが身体に響く 「Helter Skelter Cha-Cha-Cha」 と、様々なロックテイストが魔改造を施されて異形に変貌する様は圧巻の一言。後半に入ると重厚なスケール感をさらに増す 「Bohemian Purgatory」 3部作、ラストに至っては今作のコンセプトごとちゃぶ台ひっくり返すノイズコラージュとやりたい放題。仕掛けだらけの意外性に満ちた大傑作です。


Rating: 9.2/10
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