サカモト教授 「SKMT」
- アーティスト: サカモト教授
- 出版社/メーカー: ラストラム・ミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2011/02/09
- メディア: CD
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製造は終了しても、ファミコンは僕らの心の中で生き続ける。所謂チップチューンは現在でも密かに根強い人気を保っているわけですが、この人もその一派。 8bit ピコピコサウンドと現在進行形テクノビートを掛け合わせ、ノスタルジーとフィジカルな即効性が混然一体となって響く。他だと SEXY-SYNTHESIZER なんかと同系ですね。このバランスが結構大事で、ピコピコが強くなるとどの曲も画一的になりがちだし、ゴテゴテ凝りすぎるとノスタルジーが薄まってしまう。その点このアルバムでは曲調に幅を持たせて上手いこと聴かせてくれます。オープナー 「SAMURAI」 はレトロフューチャーなキラキラ感とほんのり漂う郷愁が何とも心地良い佳曲。続く 「8bit shower for "SF 百景"」 は少しクロノトリガーを彷彿とさせるあたりがまたツボを突く。このポップセンスは良い意味でズルいよなー。またスウィンギンなリズムが面白い 「PLAY THE GAME」 なんかの変化球もあったり。ピコピコサウンドに秘められた魔法のような不変の魅力を、ダンサブルな躍動感に乗せて自由に展開する良盤です。あとパッケージのファミカセ仕様も素敵。こういう芸の細かさは良いね。
