Boris 「New Album」

New Album

New Album

1992年結成の3人組による、3年ぶり15作目。


身体張ったギャグ。いや、彼ら自身は大真面目かもしれませんが。ボリスに関しては完全に後追いながら過去の主要作品をザーッと聴いてきたので、 「ボリスとは何者か」 はそれなりに理解しております。でもこれ聴いて俄然分からなくなった。今作には以前の彼らの特徴であったメタルもハードコアもノイズもストーナーもありません。心地良い浮遊感を湛えた4つ打ちスペーシーポップ 「Party Boy」 、端正な疾走感で突っ切る正統派 J-ROCK 「フレア」 、太くブリーピーなシンセが飛び交う 「ジャクソンヘッド」 と、アニソンあるいはヴィジュアル系、そうじゃなけりゃロキノン系かと思うほどに超ライト、超ポップ。全く似合わないエイベックスに移籍し、プロデューサーに成田忍を迎えたのもおそらく確信犯。また清涼感ある Wata のヴォーカルが映える 「希望 -Hope-」 や、微睡みに揺れる繊細な暖かさが印象的な 「Pardon?」 など、全体的にシューゲイザー/ドリームポップ的な側面も強い。これはもう従来のファンを篩にかける気満々の挑戦と捉えていいでしょう。人によっては噴飯ものですが、個人的にはもともとこういうの大好物なんでまさに俺得。


Rating: 8.0/10
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