宇宙人 「お部屋でミステリーサークル」

お部屋でミステリーサークル

お部屋でミステリーサークル

高知出身の4人組による初フルレンス。


このアルバムを一通り聴いたあと、 「ああついにこういうバンドが出てきたか…」 と何だか遠くを見るような気持ちになった。サイケデリックな音処理を纏いつつ、シティポップ風の洒脱なコードとアンニュイなメロディ感覚で聴かせ、そこに乗っかる歌詞はシュールで何処か不可思議。そうです相対性理論フォロワーです。そりゃ細かいところつっつけば違いは色々あるでしょうけど、アンサンブルの質感や歌詞/歌/演奏の相乗効果で狙ったサブカル的テイスト、素性を明かさないイメージ戦略も含めてなかなか重度の理論病じゃなかろうかと。しかし本家の理論がフックとなるメロディ/フレーズを随所に挟み、純粋にポップスとしてのクオリティの高さもしっかり兼ね備えてたのに対し、こちらはポップネスの代わりにアレンジ/ミックス面での変則的なトリックが多く、その結果斜に構えたヒネクレサブカルオーラが増大。楽器隊はローファイしすぎず演奏力高めだけど、そんなんどうでも良くなるレベルで発するオーラがキッツいの。一概に二次創作がダメだとは言いませんが、この表面的なクセばかりに囚われた曲解っぷりはなんぼなんでもダメだろう。


Rating: 3.2/10
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