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Beirut 「The Rip Tide」

Rip Tide

Rip Tide

US 出身、 Zach Condon を中心とする大所帯バンドの4年ぶり3作目。


ベイルートの季節がやってくる。今作も彼らならではのアコースティック楽器を主としたトラディショナル・ポップスの応酬です。ホーンの音が力強さと華やかさを、ストリングスの音が美しさと狂おしさを、アコーディオンの音が儚さと懐かしさを演出する。 Zach Condon のミッドロウヴォーカルも冴え渡り、渋みと暖かみ、寂寥と優しさがない交ぜになった品のある良質ポップスが強く胸を打つ。今回は9曲33分とコンパクトに纏まった内容で、楽曲的にも一層焦点が定まり、トータリティの増した内容。それは裏を返せばレンジが狭まり、こじんまりとした印象を与えることにも繋がるわけですが、いやしかし彼らの作るメロディはどうにもツボにハマりやすく、抗えない。オープナー 「A Candle's Fire」 のイントロが始まった瞬間から我々の意識を惹き込むフックが効いており、アンサンブルが奏でる音の放浪はラスト 「Port of Call」 まで極めてスムーズに流れていく。 「Santa Fe」 「Goshen」 といった地名、さらには 「Vagabond」 なんてタームが曲名にあるように、これは音楽旅団の気ままな旅行記であります。ここではないどこかの景色へと誘うキャラバンの手記。


Rating: 7.8/10
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