アーバンギャルド 「メンタルヘルズ」

メンタルヘルズ(初回限定盤)(DVD付)

1年ぶりとなる4作目。

個人的に音源を聴くのは 1st 「少女は二度死ぬ」 以来。その時はどうもコンセプトが先行しすぎ、典型的なキワモノ路線から抜け切れてないという印象を受けていました。しかし今回は楽曲の多彩さとクオリティを高め、これぞアーバンギャルドだという個性を十分に確立しています。 V-ROCK さながらの勢いでバタバタ忙しなく疾走する 「堕天使ポップ」 、80's フレーヴァーと昨今のロッキンエレクトロを交錯させた4つ打ちナンバー 「子どもの恋愛」 、 YMCK を彷彿とさせるフレンチ・チップチューン 「バースデーソング」 など11曲。ロックバンドらしい骨格が強化されつつ、洒脱なメロディとロリータ歌唱、青い春の光と影をカットアップする歌詞という大幹は以前通り。その大幹が枚数を重ねるごとにタフに成長し、作品の密度を濃くしてきてるのかなと。メロディとヴォーカルが乗ればある程度の幅広さはカヴァーできるというバンドの懐の深さはアピールできてると思う。コンセプトを崩さず手堅いアルバムを定期的に出すというところで、ひょっとしたらこのバンド人間椅子みたいになるのかも、とか思ったり。

Rating: 7.4/10
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