The Subways 「Money And Celebrity」

Money & Celebrity

Money & Celebrity

イギリス出身の3人組による、3年3ヶ月ぶり3作目。


お金とお金持ち。馬鹿みたいだけど自信満々なことはよーく伝わる良いタイトルだ。音作り的には真っ当に UK インディロック然とした 1st と、硬く引き締まって痛快な骨太さを獲得した 2nd の中間辺り。しかし楽曲自体は前作の路線を引き継ぎ、不遜な態度でガツガツ荒ぶる単純明快ロックンロールナンバーの応酬。余計な知性などなく、享楽に忠実で、やかましい音で熱くなろうというある種のイノセンスは強みとなって王たる道を行く行く。だいたいが曲名の時点で8割方を言い表してるのも良いですね。リフもメロディも一撃で身体を揺らす文字通りパーティーチューン 「It's A Party」 、性急に転がるアッパーな勢いで彼らのアティテュードをハッキリ打ち出した 「We Don't Need Money To Have A Good Time」 、エモい荒さと牧歌的なムードのバランスがちょっと Weezer っぽい 「Popdeath」 など12曲。前作ではカントリー風のほのぼのした楽曲も織り交ぜていたけど、今回良くも悪くもほとんど一本調子なのは無駄を削いだという意味合いかもしれない。何はともあれ敷居は低く、楽しくはっちゃけられる順当な一発。


Rating: 7.4/10
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