Neils Children 「Dimly Lit」

Dimly Lit

Dimly Lit

イギリス出身の2人組による、4年ぶり2作目。


The Cure 暗黒期の歪なポップネスだったり、 Bauhaus の殺気立ったノイズギターといった所謂ゴシック/ポジティブ・パンクから強い影響を受けていた彼らですが、メンバー脱退〜活動休止を経ての今作は随分落ち着いたというか、以前のようなアグレッシブな鋭さやエッジィな疾走感というものは無くなりました。全体的にネオ・サイケデリアの牧歌的な丸みが前面に押し出され、ゆらりと広がる音像は灯りの無い夜道を当てもなく歩くような、茫洋とした不安感がそこはかとなく滲み出た、掴み所のないダークネスとなっています。何となく思い出したのは Deerhunter のようなインディ・サイケなのですが、ちょうど Deerhunter の 1st と 2nd の中間くらいに位置するような感じか?聴き始めはちょっと肩透かしを食らった気分になりますが、曲が進むにつれて戻ってこれない深みに嵌っていくような感覚もあって、これはこれでアリかも、と。しかし彼らといい新作が普通にブリット・ポップになってた Hatcham Social といい、そもそも The Horrors といい、一時期のポジパンリバイバルはすでに冠に 「ポスト」 が付くような、次のステップに進んでるのだなと実感しました。

Rating: 7.1/10