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Arctic Monkeys 「AM」

A

AM

AM

2年3ヶ月ぶりとなる5作目。


作品を重ねるごとにハードロック、ブルースロックへの傾倒が強まっていた彼らですが、これまたえらく渋いアルバムを出してきたな…と。やけに愛想の悪いミドルテンポが冒頭から4曲続いた時点で、ひょっとしたら篩にかけられる人は多いかもしれません。紫煙燻らすダーティな空気の中、サイケな装飾を纏いつつもキッチリ贅肉は削いだアンサンブルがゆらりと立ち昇る。初期の頃のような性急なポストパンク・ロックンロールはもはや存在しませんが、ロックに対する独自の美学を保ちながらビターで味わい深い成熟を果たしており、ハードボイルドな色気を醸し出すその様はすでに貫禄たっぷり。単に老成してるだけではなく、音の一つ一つに太い芯があり、おそらくメンバーの現在の嗜好が反映されているであろう、 「今」 らしさが凝縮されているように思います。中盤では 「No.1 Party Anthem」 「Mad Sounds」 と銘打った曲が目一杯スウィートなサイケデリアだったりするあたりも、不敵なしたたかさを感じさせる。 Franz FerdinandBloc Party など同世代の UK バンドが失速していく中で、彼らのポテンシャルは目を見張るものがありますね。

Rating: 7.8/10