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Darkside 「Psychic」

サイキック

サイキック

US 出身、 Nicolas Jaar と Dave Harrington によるユニットのデビュー作。


ダークサイドのサイキック。名は体を表すといった感じである意味清々しいくらいに潔い。エレクトロニカからヒップホップ、アンビエント、ドローンノイズ辺りまでを内包する緻密なトラックに、エレクトリックギターの音色が哀愁の色味を添える、といったスタイル。冒頭 「Golden Arrow」 がいきなり11分の大曲、しかも全編通してサイコホラー世界の廃墟に迷い込んでしまったような辛気臭さでなかなか敷居が高いように思いますが、意外にスルスルと聴けてしまうのはギターの音色による血の通った息遣いがあるからか。例えば Portishead が実験性と同時にある種エモーショナルな歌を常に中心に据えていたように、彼らはトラックの表層にメロウな質感を常に残しており、それがサウンドの門戸を拡張し、なおかつ内部は迷宮のように入り組んだ奥深さを構築しています。ほとんどマイナーブルース状態の 「Paper Trails」 や 「Metatron」 を取っても、黒く塗られた色彩の裏側には実は多彩な音楽要素が取り込まれているのが分かる。伝統と先鋭がスマートに混ざり合った好例。何故か個人的には INORAN 「想」 を思い出したりしたのでした。

Rating: 7.9/10