後藤まりこ 「m@u」

m@u

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ソロとしては1年5ヶ月ぶりとなる2作目。


まさかのアイドルフェス出演など相変わらず型破りな活動を展開する彼女は、かつてのミドリ時代のイメージを持つ古い人々を翻弄するかのような変貌っぷり。今作にしても、バンド初期における 「大阪の歪な JUDY AND MARY」 の煽り文句がむしろ今になってドンピシャにハマる感じになってます。ハイトーンの丸っこい歌声は直接的に YUKI を連想させるし、歌詞も随分と不思議ちゃんモード全開。ただ前作の時点ではオリジナリティの弱さと計算高さが鼻についていたのですが、今回は本人及びバンドサウンドにもアグレッシブな激しさが幾分か戻ってきており、着実に成長を感じさせる内容になっています。AxSxE 作曲の爆裂プログレッシブポップ 「すばらしい世界。」 、スガタイローとの即興タイマン殴り合い 「だいろーちゃんとまりこちゃん」 といったデストロイな曲があれば、 Serph 参加の 「ラブロマンス」 などは彼女の持つファンタジックな側面を自由度高く拡張していたり、ますます多面的でフレッシュさを増した楽曲群。それらのバランスが火花を散らしながら最も高いレベルで拮抗してるのが先行シングル 「sound of me」 でしょうか。これはちょっと凄い。

Rating: 8.1/10