ゲスの極み乙女。 「魅力がすごいよ」

前作から半年ぶり、フルレンスとしては初の作品。


最近の若手バンドに顕著な傾向として、歌詞やらアレンジやらで色々とヒネくれたたことをしつつも、大元の曲調自体は至ってストレート、というのがありますよね。方向性は微妙に違えど、クリープハイプキュウソネコカミなんかもその系統だと思うんですけども、このバンドもそういった流行のど真ん中に位置しているように思います。早口で捲くし立てるラップ調ヴォーカルであったり、クラシック/ジャズ畑出身ならではの流麗なピアノをフィーチャーした技巧派アンサンブルは、このバンドならではという記名性を十分に打ち出しており、程良く引っかかって素直にノれるという作りも若者のニーズに十分応えるものでしょう。ただ方向性としては以前のミニアルバムですでに提示していたフォーマットを微妙に拡張したに過ぎず、情報量は多いのにどうも新鮮味が薄い。短期間のスパンが災いしたのかもしれませんが、演奏陣のスキルに依存してる部分が大きく、作曲においてのアイディアが枯渇してるような印象を受けました。まあ最初のフル作だし、あまり脇道に逸れずに手堅く行くというコンセプトなのかもしれませんが。

Rating: 5.8/10



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