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清春 「官能ブギー+3」 「VINNYBEACH ~架空の海岸~+2」

官能ブギー+3

官能ブギー+3

2005年に発表されたソロ3作目の、ボートラ追加&リマスター盤。


フェイクスター再覚醒。時期的に言えば 「BABYLON」 辺りまでの初期サッズが近いでしょうか。これまでのフォーク路線をすっぱり脱ぎ捨て、煌びやかでスリージーなグラムロックへとシフト。正しく官能でブギーなロックンロール・アルバムとなっており、とにかくネチっこく妖艶な、清春のワイルドサイドの魅力がこれでもかと詰め込まれています。ガンギマリの表情で虎の置物に跨るジャケットもそうですが、聴く人が聴けばまるでナンセンス、時代錯誤として切り捨てられてもおかしくない内容。特に先行シングル 「wednesday」 など、かつての 「ストロベリー」 などをさらに上回るほどの濃厚さで、もはや筋金入りのファン以外を篩にかけてるとしか思えない。しかしながら評論家の言うことなど歯牙にもかけず、己の信じた道を突き進むアティテュードこそが清春先生の真骨頂であり、孤高たる所以なのだと。…と言いたいところですが、すいませんコレは俺もさすがにキツかったです。全体的にノリがのっぺりしててメリハリに欠けるし、箸休めがほとんどないだけに通して聴いてると胸焼け起こしそうになる。ナルシシズムが悪い方面に暴発してしまった怪作。

Rating: 4.0/10



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VINNYBEACH~架空の海岸~+2

VINNYBEACH~架空の海岸~+2

2006年発表の4作目。同様にボートラ追加&リマスター化。


海岸と言っても別にサーフミュージックに目覚めたわけではなく、ここで描かれるのは鈍色の分厚い雲に覆われた冬の浜辺。ロックンロールな清春は 「官能ブギー」 でやり倒したということで、今作は 「MELLOW」 からの流れを受け継いだ歌謡フォーク路線へと回帰しています。とは言ってもやはり前作を通過してるからか、ザラついたバンドサウンドによるラウドな要素が今までよりも数割増し。特に 「エメラルド」 「club 『HELL』」 などは前作に入っててもおかしくない攻撃曲だったり。しかしながらここでの主役はメロディを主体としたシングル曲ですね。湿っぽい憂いを存分に匂わせる 「slow」 、ソロの中では珍しく快活な疾走感のある 「星座の夜」 、そしてパノラミックな情景が緩やかに広がる 「君の事が」 。この時期はシングルも含めると異様なペースでリリースを重ね続けていて、中には手クセだけで作ったような既視感の強い曲も少なくなかったりするのですが、これらのシングル曲はソロの中でも出色の出来ではないかなと。ソロとしての方向性がほとんど固まってきて、この路線が黒夢の復活作にも地続きで繋がっていくわけですね。

Rating: 6.5/10



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