Cloud Nothings 「Here And Nowhere Else」

Here & Nowhere Else

Here & Nowhere Else

アメリカはオハイオ出身の3人組による、2年ぶり3作目。


美しきロックンロール。美しさとは宝石や花束に彩られた豪華絢爛なものも良いし、陽の光や海の青が描く雄大なものもあります。しかしロックンロールを演る上で、自分の骨身を擦り切らせるような切迫感を持って己の感情を曝け出す、その瞬間に宿る美しさには勝るものはないのではないかと思います。前作 「Attack on Memory」 でもアルビニ御大プロデュースにより強固なサウンドを鳴らしていた彼らですが、今作ではその経験を活かし更なるビルドアップが成されています。さらに今回は余計な小細工などせず、完全に疾走曲のみで固めた潔い内容。よりタフでノイジーになり、バンド全体が渾然一体となって迫り来るエモーショナル・パンクの応酬です。性急な爆音の中で持ち前のポップセンスを光らせるバンマス Dylan Baldi の作曲センスもさることながら、 Jayson Gerycz のドラムがまた凄い。ひたすら細かなエイトビートを高速で刻み続け、思い切りテンポが走ったりもたついたりしながら曲全体に大きなうねりを生み出してる。正しく初期衝動の塊といった感じであまりにも生々しく説得力抜群。生気を振り絞った果てのラスト 「I'm Not Part of Me」 はもはや感動的です。

Rating: 9.1/10