downy 「無題」
- アーティスト: downy
- 出版社/メーカー: Felicity
- 発売日: 2014/03/19
- メディア: CD
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監修を務めたのは Fragment とのことですが、おそらく青木ロビンの趣味嗜好も大いに反映されているかと思います。 IDM 、アンビエント、グリッチ、ダブステップといったエレクトロニカ・サウンドのダークサイドを追求する先鋭アーティストが勢揃い。モノによってはまるっきり原形を留めていないものもある…というか留めている方がむしろ少ないですが、原曲の持っていた緊張感であったり、冷徹でありつつ幻想的でもあるムードは保たれています。特に耳を惹いたのを挙げると、最もディープかつメロウな感触の Ametsub 「椿」 、最近の Four Tet を思わせる4つ打ちで異色の高揚感が生まれた Geskia 「春と修羅」 、一方こちらは The Field 風のクールなミニマルハウスと化した SUNNOVA 「燦」 、まるで地獄の釜の蓋が開いたような禍々しさを放出する石橋英子 「下弦の月」 あたりでしょうか。あと一般公募枠のリミックスも他の楽曲に負けず劣らずのアヴァンギャルドなトライを果たしていて、一体この世にはどれだけの才能が眠っているのかと思わず唸らされます。大賞獲ったのが BO NINGEN の人ってのは笑ったけど。
Rating: 7.3/10