水樹奈々 「SUPERNAL LIBERTY」

SUPERNAL LIBERTY

SUPERNAL LIBERTY

1年4ヶ月ぶりとなる10作目。


J-POP (二郎ポップ) 。彼女の作品は前からずっとそうですけど、今回も例の如く全部盛りです。豪華絢爛なオーケストレーション、ハードな高速トランスビート、勇壮に突っ走るメタルアンサンブル。とりあえず奈々様が奈々様たるためのヒロイズムを充足させるために片っ端から音を詰め込みまくり、意を決して頭から食うけども最後の方は泣きが入るレベルで腹一杯な状態に。特に 「悦楽カメリア」 や 「ミュステリオン」 の流れを汲んだジャパネスク・メロスピナンバー 「アパッショナート」 、ムーディな妖しさを振り撒きつつ変拍子全開で歪な疾走感を見せる 「アンティークナハトムジーク」 などもう笑うしかない。多分制作陣も過剰にすることに慣れ過ぎてインフレが止まらなくなってるんだと思います。毎回キッチリと笑わせてくれるものな。この中では箸休め的な役割であろう中盤 「FATE」 「哀愁トワイライト」 にしても、いかんせん奈々様のヴォーカルがヒロイックをやめるつもりがないもんだから全然休んだ気にならない。15曲のフルボリュームによる行き過ぎた正義感でリスナーをフルボッコにする重量盤です。

Rating: 7.8/10