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NUMBER GIRL 「SAPPUKEI 15TH ANNIVERSARY EDITION」 「NUM-HEAVYMETALLIC 15TH ANNIVERSARY EDITION」

RCMD N

2000年発表のメジャー2作目にライブ音源を追加したリマスター盤。


オリジナル盤でもエンジニアを手掛けてる Dave Fridmannリマスタリングということでどうなってるかと思ったら、まずドラムが凄まじくやかましい (笑) 。元々こんなものだったかもしれませんが、久々に聴くとアヒトの金物やらオカズやら特盛の主張全開なドラミングに改めて圧倒される。福岡で求めていた暴力的な音の鳴り、その場の空気感や反響音まで取り込んだ生々しいサウンドが US 録音によりついに具現化。本来の刺々しさ、荒々しさが発揮され、鬼気迫る勢いを放つオルタナティブ・ロックの応酬です。この頃から 「冷凍都市」 という単語が歌詞に現れ始めますが、以前のノスタルジックな感傷を脱ぎ捨てて都会の喧騒、殺伐とした冷たさに目を向けたリアリスティックな世界観は、攻撃性を増した音の変化とも同調しています。特に耳を劈くハイハットの響きが強烈な 「SASU-YOU」 、エモーショナルなギターソロが爆発する 「TATTOOあり」 などは何度聴いても打ち震える。現在の国産ロックの礎の一部となっているであろう名盤です。あとライブ音源で特筆すべきは緊張感迸るドラムソロへと雪崩れ込む 「YARUSE NAKIO の BEAT」 !

Rating: 10.0/10





上と同様にライブ音源追加+リマスタリングされた、2002年発表のラストアルバム。


前作が現在のロックの礎とするならば、今作は ZAZEN BOYS にも地続きとなる向井秀徳の特異性がより露わになった作品です。極端に強調された音響処理、ドロップチューニングの導入によりソリッドさを一層増したギターサウンド。レゲエ/ダブやヒップホップへの傾倒がありつつ、祭囃子などの純邦楽にも影響された結果、熱さと冷たさ、狂気とコミカルさの混在する歪な音世界が生まれました。それが特に顕著なのが先行シングル 「NUM-AMI-DABUTZ」 。複雑骨折ファンクサウンドに乗せて、向井氏言う所の 「念仏」 が冷凍都市の危うさを暴き出す怪曲です。他にもリマスタリングによってキーボードの存在感が増し、ムーディな雰囲気が濃密になった 「delayed brain」 、最初聴いた時には恐怖にも似た薄ら寒さを感じた 「性的少女」 など、暴走寸前のエナジーが詰め込まれた問題作です。ライブ音源の方も混沌が渦巻く表題曲 「NUM-HEAVYMETALLIC」 のちゃこさんヴォーカル版や、怒涛の勢いからねぶた祭りに突入する 「INUZINI」 など一貫して際々のテンション。ここでの解散はやはり必然だったのでしょうね。

Rating: 10.0/10