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くるり 「THE PIER」

RCMD Q

2年ぶり11作目。


桟橋から海は繋がってるからどこでも行ける。前作 「坩堝の電圧」 は大ボリュームによる全キャリアの総括とも言える内容でしたが、彼らはそこからさらに歩を進めました。前作が 「ロックバンド」 としてのくるりを突き詰めた作品だったとすれば、今回は 「変態ロックバンド」 あるいは 「重度の音楽フリークス」 としての自己を突き詰めたような内容。以前より導入していたワールドミュージック要素をさらに割増しすると同時に、シンセ/プログラミング音の比重も増加。仰々しいストリングスと神経質なエレクトロビートが交錯し、世界各国の民族楽器がひょこひょこ顔を出し、アフロファンクな曲があれば 70's ヘヴィメタル風の曲もあり、 ZABADAK みたいなエキゾ・サイケな曲もあるし、普通に良い曲もある。例えば 「図鑑」 や 「TEAM ROCK」 の頃のような実験性が舞い戻ってきてるとも言えますが、当時と明らかに違うのは、ロックバンドとして実験的な部分が確実に彼らの咀嚼したインプットから生まれているものであり、苦心の跡のような箇所が見当たらずベテランらしい余裕が感じられる点。もしかすると今作が過去最高にくるりらしいと言える内容かもしれません。

Rating: 8.8/10