tofubeats 「First Album」

メジャーデビュー作となる1年半ぶり2作目。


オープニングの時点ですでに 「音楽サイコー!!」 とブチ上がっているわけですが、まさにパーティータイムの刹那。前作 「lost decade」 はそのアルバムタイトルとも相まって、二度と帰らない青春の煌めきを振り返るノスタルジーにも似た雰囲気が感じられたのですが、10年が終わってもまた新しい10年が始まるわけで、むしろ20代半ばからの10年が本領発揮だと言わんばかりに、今作はとにかく今現在この瞬間を楽しみ抜くその 「今」 に焦点が当てられているような気がします。豪華なゲスト陣を揃えたアルバム前半の歌モノ畳み掛けはメジャー感バリバリでさながらテレビ歌謡祭の様相。とことんスウィートかつ洒脱なダンスポップの応酬で、さすがメジャーの力を感じさせる攻めの姿勢。特にパラパラトランスからトラップに急転直下の 「CAND¥¥¥LAND」 は完全ネタ一発って感じですけど好きよ。ただこのとことん力入れて作った感はパーティーの享楽を押しつけがましくしてる気もして、これだけ連発されるとややトゥーマッチに感じられることも。その一方で中盤に据えられたインスト群は少々フックに欠けるし、もう少し細かい所を詰められたんじゃないかなと。

Rating: 6.9/10